2006年度 シラバス情報詳細

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
化学基礎T
●主担当教員名
沢邊 恭一

●単位数
2単位

●開講時期
T 期
火・3
●対象学部
工学部V系
[12・13]



●本授業の目的およびねらい
 化学は、化学物質の性質、構造ならびにこれら物質相互の間の化学反応を研究する学問

である。身の回りの現象や物質の性質を科学的に理解するためには、その現象の変化や物

質特有の性質を定量化し評価することが必要がある。そのため、物質の変化や物質の性質

を探求する化学においても、数学や物理を手段として学問体系が発展してきた。そのよう

な分野を物理化学といい、この講義では物理化学の基礎を学ぶ。最初に現象論的な化学の

取り扱いを説明し、次に原子・分子の化学を取り扱う量子化学の初歩レベルについて解説

をおこなう。                                  


●履修条件あるいは関連する科目等
特になし                                    

                                        

                                        


●授業内容
1.気体の性質                                 

  気体の諸性質と理想気体の状態方程式                     

  気体分子運動論                               

  実在気体                                  

2.凝集体の構造と性質                             

  凝集力                                   

  結晶の構造                                 

  固体状態                                  

  液体、ガラス、液晶、高分子物質                       

3.原子の構造                                 

  エネルギー量子                               

  原子スペクトルと原子モデル                         

  電子の波動性とシュレーディンガー方程式                   

  水素原子のシュレーディンガー方程式                     

  原子の電子配置と元素の周期律                        

4.化学結合                                  

  イオン化エネルギーと電子親和力                       

  イオン結合、共有結合、配位結合、水素結合                  

  化学結合の共有結合性と電気陰性度                      

  結合エネルギーと原子間距離、分子およびイオンの大きさ            

5.分子構造の決定法                              

  分光分析法、X線回折法、質量分析法                     

                                        

                                        

                                        


●成績評価の方法
小テストおよびレポート(20%)並びに試験の成績(80%)           

                                        

                                        



●教科書
「理工系学生のための化学基礎第3版」 野村浩泰、川泉文男 共編(学術図書出版社)

                                        

                                        


●参考書
「高校の物理・数学の教科書や参考書」(大学に入ったからといって捨てないように。)

「量子論を楽しむ本」佐藤勝彦著 PHP文庫(読み物であるが量子論の考え方を学ぶに

はちょうど良い。考え方を理解すると授業も理解しやすくなる。)          

                                        


●注意事項
学部授業との兼ね合いから本講義の2年次での再履修が不可能となる場合があり、他学部

向け化学基礎Iによる再履修は原則として認められていないので1年次で履修すること。

そのためには、授業前に教科書を読んで予習をし”必ず復習”をすること。      

                                        



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