●本授業の目的およびねらい
可能な限り普通の言葉で、哲学への入門をできるようにするのが本講義の目的である。
<考える訓練>をすると思ってもらえれば結構である。
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●履修条件あるいは関連する科目等
特になし。
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●授業内容
アラン『定義集』から、概念の定義を毎回原則として一つずつ読み進める形で授業は進行
する。著者は、デカルトに特に多くを学び、プラトン、カント、ヘーゲル、コントといっ
た大哲学者の思想を見事に自分のものとして独自の文体の中で提示できる人物である。基
礎知識をある程度前提とした書き方をするので、理解のために私がプリントを作成しなが
らそうした知識を補っていく。現代哲学の潮流の中で、アカデミックなスタイルを持たな
いアランのような人物は表面には出てこないが、ずっと日常的なものに近い出発点と叙述
法を持っているので、入門としては最適と私は判断している。講義の受講の他に、最初の
講義において配付する「課題図書リスト」から、毎月一回、自分の好きなものを選び、書
評(二千字程度)を提出することが単位認定の前提条件となるハードな講義と思ってほし
い。やる気のない学生は来なくてよろしい。また、私語する者はつまみ出す。
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●成績評価の方法
上述の書評レポートと最終試験とを総合的に評価する。出席も重視する。
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●教科書
アラン 『定義集』 神谷幹夫訳 岩波文庫
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●参考書
アラン 『定義集』 森 有正訳 みすず書房
その他には、随時紹介する。
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●注意事項
レポートを提出しない者、いい加減なレポートを提出した者には、単位を与えない。
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