●本授業の目的およびねらい
目的は、広い意味では、当然ながら、リーディング力自体の向上にある。しかし、
より直接的には、クリティカルシンキングの力をつけ、認識において、健全な意味
での批判的、懐疑的な習慣を身につけることにより、この教科書で取り扱う題材は
もちろん、今後、我々の日常の生活、アカデミックライフ、ビジネスライフの全ての
領域で、我々が当面するどの様な事項、状況についても、合理的で冷静な思考、
判断ができるようになるよう知的訓練を積むことである。
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●履修条件あるいは関連する科目等
特にないが、できれば、論理学などを本授業とともに、(必ずしも同時期でなくとも)
受講するとより一層効果的であろう。
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●授業内容
本授業では、原則として、以下の章を、1章1週のペースで読み進める。授業では
まず、最初にクリティカルシンキングの基本を説明する。その上で、毎回の授業に
おいては、単に、その章に書いてある内容を翻訳を通じて理解するだけでなく、
筆者が、その章で取り上げているトピックについて、1)当該事象の何が問題だと
主張しているか、2)その論拠もしくは、証拠となるデータは何か、を明らかに
した上で、3)その問題の把握の仕方、4)論拠、証拠の信憑性なども検討し、
取り上げている現象や考えを支持している人々の主張、及び、支持者が用いて
いる論法や、証拠と比較して、どちらが、より妥当性が高いかを吟味する。その
ような読み方と活動を通じて、目的にあげた、クリティカルシンキングの力を向上
させる。従って、予習では、毎回、以上の様な点について、自分なりの答えを
用意する事が望まれる。取り上げる予定のトピックは、使用予定教科書の目次に
依拠して以下の通りとする。なお、特別な事情のない限り、原則として、この順で
取り扱う。
1.血液型
2.心霊・超能力
3.風水
4.蛇油
5.未確認飛行物体
6.広告
7.テレビ番組とやらせ
8.「高貴な野蛮人」
9.病は気から
10.リスク 等である。(以下、略)
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●成績評価の方法
期末試験(約60%)とその他授業での活動(約40%)等から総合的に判断する。
出席が3分の2以下の場合は、単位認定を行わない。
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●教科書
Stapleton, P(2006) Fact, Fable, or Fiction. MacMillan Language House
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●参考書
論理学、クリティカルシンキング関係書
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●注意事項
特にない。与えられた情報を鵜呑みにしない、思考態度が大事である。
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