●本授業の目的およびねらい
(1)哲学、民俗学、文化人類学などの知見を踏まえ、先史時代から現代にいたる人間の生と死の意味づけの変遷を知ること。 (2)霊魂の存在論的な地位を、物理学的自然観を前提としつつ、哲学的に考察すること。
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●履修条件あるいは関連する科目等
履修条件は特に指定しません。なお、哲学、文学、心理学、人類学などに関心があることが望まれます。
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●授業内容
以下のような内容を扱います。ただし、必ずしも以下の番号の順に授業が展開されるわけではありません。 01 明治以降の日本の霊魂観の諸相 柳田國男や折口信夫や鈴木大拙の霊魂論を学びます。また、墓、葬儀、お盆などの習俗の検討を通じて、現代日本の社会生活の暗黙の前提となっている霊魂観を探って行きます。 02 近代科学と霊魂の位置づけ 近代科学を哲学的に基礎づけたデカルト、ジョン・ロック、デイヴィド・ヒュームらの霊魂に対する見解を学びます。デカルトの物心二元論から、ヒュームによる霊魂の非物質性の否定まで、西洋近代思想における霊魂観の変遷を概観します。 03 西洋古代・中世哲学における霊魂論 古代ギリシアのアリストテレスの霊魂論と西洋中世のトマス・アクィナスの霊魂論とを紹介し、共通する部分と異なる部分を概観し、西洋近代哲学とのつながりを考察します。 04 まとめ――ヒト社会における生者と死者 ヒト社会が生者と死者の交わりの中で形づくられていることを確認し、生と死を意味づける「ものがたり」の役割を考察します。
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●成績評価の方法
小テスト1回(30点満点)と期末試験(70点満点)により、100点満点で成績評価します。小テスト、期末試験はレポートにすることもあります。履修取り下げ制度を採用します。
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●教科書
教科書は特に指定しません。授業担当者作成の資料を用います。
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●参考書
授業中に適宜指示します。
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●注意事項
特にありません。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
特にありません。
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