●本授業の目的およびねらい
心理学はヒトや動物のさまざまな振る舞いとそこから推測されるこころの動きを科学的に研究する学問です。これまで実験を主とした心理学では「行動」をその対象としてきましたが、技術の発達により「ヒトの脳」を直接調べることが可能になり、脳の機能とこころの働きの関係を調べることが出来るようになってきました。この講義では、心理学なのかでも特に脳とこころの関係を探る研究分野である認知神経科学を中心に、ヒトの脳の機能を計測する装置の原理や、心理学的・認知神経科学的なものの見方や考え方、方法論、そしてさまざまな認知機能と脳の関係性について学んでいきます。
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●履修条件あるいは関連する科目等
特にはありません。
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●授業内容
以下のような話題を取り上げる予定です。 1. 心理学とはどのような学問か? その歴史的背景 2. 脳とこころの接点と認知神経科学 3. ヒト脳の解剖学と大まかな機能 4. 脳機能イメージングの原理 5. 心理学・認知神経科学の実験デザインと解析 6. 精神物理学 7. 視知覚の神経機構と見るということ 8. 記憶の神経機構 9. 社会脳・自己と他者の神経基盤 10. 脳活動から情報を引き出す — デコーディング研究 — ただし受講者の関心に合わせて、若干変更することがあります。
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●成績評価の方法
期末試験(60%)・小テスト(20%)・平常点(20%)により評価します。 期末試験を受験しない者は「欠席」とします。
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●教科書
なし。
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●参考書
内田一成(監訳)「ヒルガードの心理学 第15版」金剛出版 松本絵里子(編著)「脳とこころの視点から探る心理学入門」培風館 村上郁也(編)「イラストレクチャー 認知神経科学」オーム社 その他、授業中に適宜紹介します。
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●注意事項
座学としての心理学だけでなく、実際の実験的心理学というものに触れてもらうことも重要だと考えています。そのため授業時間内に簡単な実験や調査を実施したり、実験被験者の募集をおこなうことがありますが、これらには積極的に参加し取り組むことを望みます。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
心理学はこころの科学的解明を目指す学問です。本講義は、心理学なのかでも特に脳とこころの関係を探る研究分野である認知神経科学の視点に立っておこないます。そのため皆さんが想像するいわゆる「心理学」とは少しギャップがあるかも知れません。また、たくさんの脳部位の名前や脳機能を計測する装置とその原理の紹介など、理系的な要素を多く含みます。受講に当たってはその点をあらかじめご承知おきください。
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