●本授業の目的およびねらい
私たちは皆,学校教育を経験し,いまも大学で教育を受けています。私たちの日常において,教育とはあって「当たり前」のことです。じつはそうした「当たり前」であることは,かえって教育を冷静に考察し検証するという試みへの道を閉ざしてしまいます。この授業では,「当たり前」の教育を出発点としつつ,それを相対化するような立ち位置から,学校教育の歴史や制度,教師-子ども関係,学校問題について考察を加えていきます。
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●履修条件あるいは関連する科目等
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●授業内容
1 イントロダクション――「当たり前」を相対化するトレーニングをおこないます。 2 抽象から具体へ――教育界の現実を記述するための方法を学びます。 3 数字からみる子どもの現実(1)――教育統計から学校教育の現実を読み解きます。 4 数字からみる子どもの現実(2)――教育統計から学校教育の現実を読み解きます。 5 教室空間の発明――寺子屋と今日の教室とを比較するところから,近代学校教育制度の狙いを探ります。 6 近代学校教育の誕生――近代学校教育が誕生し,定着していく過程を追います。 7 学校教育の大衆化――戦後における学校教育(高等教育を含む)の量的拡大について考えます。 8 進路・学力と階層(1)――各種データから,進路・学力と社会階層の関係について考えます。 9 進路・学力と階層(2)――各種データから,進路・学力と社会階層の関係について考えます。 10 教師-子ども関係――非行をテーマに,教師と子どもの力関係を読み解きます。 11 教師-子ども関係――いじめをテーマに,教師と子どもの力関係を読み解きます。 12 高度成長と学校・家庭――高度成長のなかで学校や家庭がどのように変容したのかを明らかにします。 13 家庭教育(1)――家庭における子どもの養育・教育に関する今日的諸相を明らかにします。 14 家庭教育(2)――家庭における子どもの養育・教育に関する今日的諸相を明らかにします。 15 まとめ――これまでの授業内容を振り返ります。
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●成績評価の方法
学期末の試験により評価します。配付プリント・書籍類の持ち込みを許可します。
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●教科書
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●参考書
授業中に適宜紹介します。
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●注意事項
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
この授業ではさまざまなテーマを扱いつつも,そこに通底する実態や視角を強調することで,「知識の定着」を図っていきます。一つひとつの回を全体関連的に理解できるような視野をつねに持ち続けてください。
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