2016年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20160012110

●科目区分
文系基礎科目

●科目名
歴史学
●主担当教員名
井上 進

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅰ期
火・1
●対象学部
文系学部



●本授業の目的およびねらい

明代文化史)一般的に言うならば、明代というのは中国史の中でも比較的なじみの薄い時
代、今日ではどうもそのようであるが、実のところ明代は、ひとつの文明世界としての中
国が最後にたどりついた、伝統中国の完成期であった。つまり明代とは、前近代の中国が
秘めていた可能性をもっともよく示す時代であり、この時代を理解することは、中国がな
ぜ自力では近代に到達し得なかったのか、という大きな問題への解答にもつながるであろ
う。本授業では明代という時代の性格につき、文化史を通じて理解を深め、そのことで単
なる知識の寄せ集めではない中国史像をもつことを目指す。

●履修条件あるいは関連する科目等

予備的知識の有無、程度は問わないが、中国の歴史、文化に対して関心をもっているこ
と。

●授業内容

1)中国史上の近世
2)科挙と朱子学
3)明初の文化
4)変化のきざし……明代中期の社会と文化
5)明代前半期の出版
6)陽明学の成立
7)陽明学の異端的展開とその成果
8)明末の学術と出版
以上の内容につき、各項二回程度の講義を行なう。
参考文献)島田虔次『朱子学と陽明学』(岩波文庫、1967)
入矢義高『明代詩文』(筑摩書房、1978、増補版、平凡社東洋文庫、2007)

●成績評価の方法

試験によるが、出席が三分の二に満たない場合は受験資格を認めない。

●教科書

特に用いない。

●参考書

授業内容の項を参照。

●注意事項

本講義のテーマにつき何の関心もなく、ただ単位取得のためのみに受講しても、いたずら
に時間、精力を費やすだけで、目的を達成できない恐れが多分にあるので、その点をよく
考えた上で選択されたい。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

上記注意事項をよく読んでおくこと。


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