●本授業の目的およびねらい
数学を中心とした数理科学は多くの研究者の積み重ねによって発展をしてきた。また、単にこれらの研究者の興味の対象にとどまるのみならず、時として社会にも想定外の大きな影響を及ぼしてきた。本科目は理系学生の教養講座として、数理科学の分野が他の研究分野や社会とどのような関係を持ちながら発展してきたのかを、歴史的なエピソードや具体的な応用例等を通じて紹介することで、この分野への理解を深める一助としていただきたい。
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●履修条件あるいは関連する科目等
高校までの数学は必要。高校物理についての知識もあれば望ましい。
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●授業内容
この授業のテーマは「対称性と群論」である。
対称性とは、ある操作に関する不変性のことといえる。たとえば、ある図形が線対称であるとは、軸に関する裏返しで変わらないことだし、点対称とは、ある点を中心とする180度回転によって不変であることに他ならない。与えられた図形に対し、その図形を自分自身に重ねるような操作全体の集合(変換群)を考えることで、図形の対称性を捉えることができる。このアイディアは図形にとどまらず、方程式や関数といった数学的対象、それによって記述される物理法則などの自然現象、さらには社会構造の研究にまで極めて有効である。
上述の「操作全体の集合」は単なる集合ではなく、操作の合成という演算が定義される。この演算構造を抽象して洗練したものが『群』である。群が発明された課程は、2個のりんご、2本の木、2匹の犬、……から抽象して「2」という概念が産まれたのと似ている。
この講義では、多角形や多面体、平面の繰り返し文様、3次元の結晶構造などの対称性を考察しながら、群論の基礎を説明する。そして時間が許す限り、対称式と交代式、回転不変な微分方程式、ローレンツ変換群と特殊相対論など、対称性にまつわる様々な話題を論じていく予定である。詳しい講義内容は、初回の授業で説明する。
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●成績評価の方法
主として期末レポートの成績により行う。また、履修取り下げ届が提出された場合は「欠席」とし、それ以外は SABCF のいずれかの評価とする。
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●教科書
特に無し
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●参考書
志賀浩二「群論への30講」(朝倉書店) その他にも関連する文献を講義中に紹介する。
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●注意事項
特に無し
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
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