●本授業の目的およびねらい
「日本の災害体験を伝える」 日本は災害大国といわれますが、その独特な自然地理条件により、日本人は多様で特徴的な災害(地震、台風、津波、火山など)にみまわれてきました。本セミナーでは、身近に発生した自然災害を取り上げ、その災害体験を収集し、さまざまな視点から分析することによって、現代や未来へのレッスンを得て、ひとに伝えることを目的とします。
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●履修条件あるいは関連する科目等
災害の発生には、自然的・人為的要因がからみあっているため、文理を超えた総合的なアプローチが必要です。自主的な学習、現地調査に興味のあるひとを歓迎します。
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●授業内容
本セミナーの前半では、身近に発生した自然災害を取り上げ、文献資料・統計データ・地図を用いて災害状況を調べたり、災害現場を実際に訪れたり、被災者の体験談を聞きます。こうして、地域にある災害体験を収集し、災害発生に関係した自然的・人為的要因やひとびとの災害に対する対応を分析することによって、現代や未来へのレッスンを得ます。 本セミナーの後半では、名大に在籍する外国人留学生に対して、グループごとに学習成果を説明した後、質疑応答を行い、メンバー全体で今後の災害対応のありかたについて議論します。このなかで、日本の自然や災害の特徴を深く理解し、災害対応に対して、われわれは失敗を繰り返しつつも、それらを回避する、または、軽減する知恵を継承してきたことを知ります。皆さんの学んだことは単なる学習にとどまらず、われわれとは異なる生活背景をもつ留学生に理解されて初めて、普遍的な意味をもつのです。
1. オリエンテーション(自己紹介、授業の進め方の説明) 2. 導入(日本の自然・災害、災害の定義、災害サイクル、タイムラインなどの概説) 3. グループ分け、グループ別にテーマ決定 4-8. グループ(または個人)別に調査、発表資料の作成 9. 留学生1に説明、質疑応答、議論 10-13. 発表資料の改善、追加調査 14. 留学生2に説明、質疑応答、議論 15. まとめ
<追記事項> あらかじめ、日本の災害に関して興味のあるテーマを2~3考えておくこと。今年は、身近な地域のハザードマップの利用に重点を置く。
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●成績評価の方法
・出席(30%),発表資料・プレゼン(40%)、討論(30%)。 ・学期途中で履修の意思がなくなった場合、履修取り下げ届を提出すること。
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●教科書
なし
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●参考書
セミナーのなかで紹介する。
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●注意事項
地図帳を用意すること。高校・中学の地理の授業で使ったものでよい。
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●本授業に関する参照Webページ
http://drylands.has.env.nagoya-u.ac.jp/shinoda_lab/
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
受験から解放され、大学で自由に学習できる雰囲気を楽しんでもらえればと思います。
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