2018年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20180021532

●科目区分
基礎セミナー

●科目名
基礎セミナーB
●主担当教員名
前野 みち子

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅱ期
月・5
●対象学部
文系・情(自然・コン)・理・農・工(化生・マテ・電情・機航)



●本授業の目的およびねらい

セミナーのテーマ:福澤諭吉『学問のすゝめ』と日本の近代化

このセミナーの目的は、近代日本の成立期において、日本人が初めて西洋文化に接した体験と深く関わる福澤諭吉の著作『学問のすゝめ』を読み、その内容を正しく理解し、あわせてこの著作の歴史的文脈について考えることである。

●履修条件あるいは関連する科目等

日本の近代化の諸様相について関心をもつ学生の参加を期待する。

●授業内容

明治初期に書かれた福澤諭吉の『学問のすゝめ』を読む。あまりにも有名な著作であるが、じっくり読んだことのある人は案外少ないだろう。初編は、明治四年、福澤が故郷の中津で学校を開くと聞いて、同郷の友人たちに送った文章であり、その後、書き継がれて十七編に及んだ。本授業では、福澤の記述内容を当時の時代状況と重ね合わせて、彼の言論や主張をその歴史的文脈と共に理解するように努める。そのため、必要に応じて関連する史料の講読を間に挟み、時代を重層的に把握する一助としたい。各編の読解を深めるために、発表形式も取り入れて授業を進める。
1.学制序文「學事獎勵ニ關スル被仰出書」(明治五年)
2.『学問のすゝめ』初編
3.『学問のすゝめ』二編
4.『学問のすゝめ』三編
5.『学問のすゝめ』四・五編「学者の職分を論ず」
6.『明六雑誌』第二号掲載の福澤への反論四篇
7.『学問のすゝめ』六・七編
8.『福澤全集緒言』「学問のすゝめ」
9.『学問のすゝめ』八編と儒教道徳
10.福澤諭吉の家族観と女性観(森有礼『妻妾論』も参照)
11.『学問のすゝめ』九・十編
12.『学問のすゝめ』十一・十二編
13.『学問のすゝめ』十三・十四編
14.『学問のすゝめ』十五・十六・十七編
15.夏目漱石『現代日本の開化』:明治末の日本はどこまで近代化したのか?




●成績評価の方法

授業への参加度(授業の準備、テキストの理解度、他の参加者との議論など):40%
発表:20%
学期末レポート:40%

●教科書

福沢諭吉『学問のすゝめ』、岩波文庫
他の資料は授業中にコピーを配布する。

●参考書

必要に応じて、授業で紹介する。

●注意事項

各参加者が自分の理解や解釈を示して他の参加者と議論することにより、相互に理解を深めていくような授業としたい。したがって、授業への参加度を重視する。意欲的に取り組んでほしい。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)




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