●本授業の目的およびねらい
人類が疾病,事故などによって十分な人間活動を行えない場合に,その不具合を修復・治療するためにバイオマテリアル(生体材料)が広く用いられている.しかし,バイオマテリアル自体も完成の域に達しているものではなく問題点も多く存在する.本授業では,金属やセラミックス製のバイオマテリアルを題材として選定し,その基本的な事柄について調査し,まとめ,発表し,議論することを目的とする.具体的には,骨や歯根などに用いられている金属やセラミックス製の材料に始まり,その毒性や金属アレルギーなどの生体への安全性や毒性(素晴らしさや恐ろしさ)などについても議論することとする.
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●履修条件あるいは関連する科目等
特になし
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●授業内容
担当教員による講義と受講学生による口頭発表,大学院学生(TA)を交えた討論によって授業を進める.あらかじめ割り当てられた教科書の各自の担当範囲を自ら調べ,分からないことは事前に調査し,自ら作製したスライドを用いて授業時間に口頭発表・討論する (ゼミ(輪読)形式).具体的には以下の各項目についての授業・討論を行う. 1.バイオマテリアル 2.臨床応用例 3.人体内での劣化・腐食 4.毒性と安全性
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●成績評価の方法
授業中に行う口頭発表,討論,レポートにより行う. 履修取り下げ制度を採用する.
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●教科書
バイオマテリアルシリーズ1「金属バイオマテリアル」コロナ社(塙隆夫,米山隆之著)
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●参考書
なし
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●注意事項
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
高齢化社会を迎えたわが国において,現在あるいは将来,自分の体内に大なり小なりのバ イオマテリアルを埋植する人は多い.バイオマテリアルの選定は医師あるいは歯科医師の 専権事項ではあるものの,体内に埋植される当人にとっては切実な問題である.このよう な問題に対処するとき,文系,理系と言った枠組みは一切関係なく,バイオマテリアルに ついての基礎知識をどれだけ持っているかということが問われることは言うまでもない. バイオマテリアルは,人間活動を維持していく上でなくてはならない材料となっているも のの,その恐ろしさについてはあまり知られておらず,いわば他人事として処理されてい る傾向が強い.この授業では,バイオマテリアルの素晴らしさから恐ろしさまでを含めた 基本的事項についての理解を深める.
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