2018年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20180012535

●科目区分
基礎セミナー

●科目名
基礎セミナーA
●主担当教員名
島本 佳寿広

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅰ期
火・5
●対象学部
医学部(保)



●本授業の目的およびねらい

放射線技術学を専門としない学生を対象に,放射線の性質と医療での利用に関する基礎を学ぶ機会を提供する。東日本大震災で発生した原発事故に関連して放射線被曝に関する国民の関心が高まったものの,小児の甲状腺乳頭癌発生と原発事故との因果関係をめぐる議論にあるように,非科学的な発言も後を絶たない。本セミナーでは基礎的な実験を通じて公衆被曝や医療被曝に関する正しい知識を身につけ,放射線に関して科学的論理性のある判断力を養うことを目的とする。

●履修条件あるいは関連する科目等

放射線技術学を専門分野とする学生は専門科目で同様の実験を行うため、保健学科放射線技術科学専攻の学生は受講を許可していない。誤って受講登録した場合、他の担当者に再登録することになるので注意すること。履修取り下げ制度は適応しない。

●授業内容

初回はオリエンテーションとグループ分けを行う。グループは各3〜4名とし,実験や発表はグループごとで取りまとめ作業を行う。2回目はTAによる放射線の基礎知識に関する講義を行う。

3回目以後,前半(5月-6月上旬)は簡易放射線測定装置「エアカウンター」を利用して,空気中の自然放射線量の測定や放射線防護に関連した基礎的実験を行い,放射線防護の正しいあり方を考える。
 「エアカウンター」を受講者一人ずつに貸与するので,大学構内や自宅などの複数箇所で環境放射線量を実測する。身の回りの放射線量を把握し,場所や天候により線量が異なることを確認する。どのような場所で線量が高いのか,その理由を考察する。
 基礎的実験では,身の回りにある微量の放射性物質を線源として線源からの距離や遮蔽物の有無による放射線量の変化を実測する。実験データの整理,結果のまとめを通じて実験レポートの様式に慣れるとともに,パソコンによる表集計やグラフ作成,プレゼンテーションソフトを使いこなすことも併せて習得する。前半のまとめとして、放射線技術科学専攻の実験室の見学を行う。

後半(6月中旬以後)は医療被曝や放射線防護に関連するテーマについてグループ毎にテーマを設定し,文献を調べる。7月中旬に一人5分程度の発表会を行う。実験データの整理,文献の収集,プレゼンテーション資料の作成などは,本館2階メディア室1や図書館を利用する。


●成績評価の方法

皆出席を原則とする。成績評価は課題への取り組み,実験レポート,プレゼンテーションの内容などから総合的に判断する。5回以上欠席するものは履修意志がないものと判断し,評価をFとする。

●教科書

特に指定しない。必要に応じ資料を配付する。

●参考書

特に指定しない。資料収集は,図書館やインターネットの検索から必要な情報を取得する。

●注意事項

実験や資料収集は3〜4名の小グループに分かれて行うため,グループの他のメンバーに迷惑をかけないこと。毎年、保健学科放射線技術学専攻の学生で登録するものがいるため、非常に迷惑している。他の担当者のセミナーに配属し直しすることになるので,絶対に受講申請しないこと。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)




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