2018年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20180021406

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
線形代数学Ⅱ
●主担当教員名
石井 亮

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅱ期
月・4
●対象学部
理学部(10〜12)



●本授業の目的およびねらい

「線形性」は近代科学における数量的取り扱いの最も基本的な概念であり,あらゆる分野で用いられる。その線形性を数学的に扱う手法が線形代数学である。本科目は通年講義の後半として,線形空間と線形写像の概念の理解および行列を用いた数学的取り扱いへの習熟を目的とする。特に,基底,線形写像,固有値等の基本的諸概念の理解とその取り扱いへの習熟を重視する。

●履修条件あるいは関連する科目等

高校数学,線形代数学Iの内容を既知とする。線形代数学Iとあわせて完結した講義となる。

●授業内容

以下の授業内容は標準的に教えられるものであり,講義の順序を示すものではない。実際の講義予定は別に提示する。

1.線形空間
 数ベクトル空間における線形独立性・従属性について学び,その幾何的な意味を理解する。また,数ベクトル空間とその部分空間における基底,次元について学習し,その意味を理解する。
(キーワード)線形結合,線形独立,線形従属,生成系,部分空間,基底,次元
(発展的内容)抽象的な実線形空間,和空間の次元公式,直和,内積,正規直交基底

2.線形写像
 集合と写像について学習した後,拡大・縮小,回転,鏡映などの具体的な例を通して,平面上の線形変換(一次変換)と行列の関係について理解する。そして,数ベクトル空間の間の線形写像と行列の関係について学ぶ。
(キーワード)平面上の線形変換,線形写像,表現行列,核,像
(発展的内容)空間における線形変換,次元定理,連立一次方程式の解空間

3.固有値と固有ベクトル
 行列の固有値,固有ベクトルについて理解し,その計算方法を学ぶ。
(キーワード)固有値,固有ベクトル,固有空間,行列の対角化(単根の場合)
(発展的内容)基底の変換,対角化可能性,対角化の応用,3次実対称行列の対角化,ジョルダン標準形

●成績評価の方法

主に期末筆記試験による.その他 e-learning システムによる演習,授業中の小テスト等を行った場合は,それらの点数を加味する.なお期末筆記試験を受験しなかった場合の評価は基本的に『欠席』とする.

●教科書

斎藤正彦「線形代数入門」東大出版

●参考書

授業中に適宜紹介する.

●注意事項

一度説明したことはわかっているものとして進めますので,復習を欠かさないようにして下さい.

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

計算方法だけでなく,概念を理解するように努めましょう.


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