2018年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20180013212

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
線形代数学Ⅰ
●主担当教員名
金銅 誠之

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅰ期
水・2
●対象学部
理学部(1〜3)



●本授業の目的およびねらい

「線形性」は近代科学における数量的取り扱いの最も基本的な概念であり,さまざまな分野で用いられる。その線形性を数学的に扱う手法を与えるのが線形代数学である。本科目は通年講義の前半として,行列の数学的取り扱いに習熟し,諸概念を理解することを目的とする。特に,座標幾何学(平面,空間)による幾何学的理解,連立一次方程式の解法への習熟,行列式の概念の理解を重視する。

●履修条件あるいは関連する科目等

高校数学の内容を既知とする。線形代数学 II とあわせて完結した講義となる。

●授業内容

以下の授業内容は標準的に教えられるものであり,講義の順序を示すものではない。実際の講義予定は別に提示する。

1.空間図形(空間内の平面と直線)
 空間内の基本的な図形である直線,平面の方程式や方向ベクトル,法線ベクトルなどを通して,方程式に対する幾何的感覚を養う。
(キーワード)直線の方程式,平面の方程式,方向ベクトル,法線ベクトル,内積
(発展的内容)外積,空間ベクトルに対する線形結合,線形独立・従属,球面の方程式

2.行列
 行列の基礎概念を理解し,その演算法則に習熟する。
(キーワード)行列の演算,単位行列,正則行列,逆行列,対角行列,転置行列
(発展的内容)三角行列,行列の分割,実対称行列,直交行列

3.行列の基本変形と連立一次方程式
 行列の基本変形により階数の概念を理解し,連立一次方程式の掃き出し法による解法との関係を理解する。また,正則行列の判定と逆行列の計算法にも習熟する。
(キーワード)連立一次方程式,基本変形,拡大係数行列,行列の階数,解の自由度,逆行列の計算

4.行列式
 行列式の基本性質,幾何的意味を理解し,行列式の計算に習熟する。また,行列の正則性と行列式の関係などについて学ぶ。
(キーワード)行列式の基本性質,行列式の展開,余因子
(発展的内容)置換,クラメールの公式,余因子行列と逆行列,平行6面体の体積

●成績評価の方法

中間試験(50点)と期末試験(50点)の合計が60点以上を合格とする。

●教科書

齋藤正彦「線型代数入門」
東京大学出版会


●参考書

講義内で紹介する.

●注意事項

授業時間が限られているので,自宅での予習・復習・演習が不可欠である.

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

講義に出席するだけでなく、復習や演習などの自宅学習も必須です。


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