2018年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20180035223

●科目区分
文系基礎科目

●科目名
政治学
●主担当教員名
田村 哲樹

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅲ期
金・2
●対象学部
情(自然・コン)・理・医(医)・農



●本授業の目的およびねらい

 「政治」と聞くと、選挙と投票を思い浮かべるかもしれません。そして、「自分にはあ
まり関係ないもの」と思うかもしれません。しかし、選挙と投票は、「政治」の一部ある
いは一つの形態に過ぎません。「政治」には、それ以外の様々なやり方があります。実際
、私たちは、たとえ選挙に行かなくても、日常生活の中で「政治」に関わっています。こ
の授業では、政治学の基礎的学力を身につけた上で、政治についての探求心を養い、「政
治=選挙と投票」という私たちの標準的なイメージの修正を目指します。その結果、「政
治」は確かに面倒だけれども、意外に身近なものでもあることに気づくはずです。

●履修条件あるいは関連する科目等

特になし。

●授業内容

 以下の項目について講義します。履修者の理解状況を見ながら、適宜進捗を調整しま
す。講義では、比較的詳細なレジュメを配布し、適宜参考文献を紹介します。そのレジ
ュメおよび必要に応じて参考文献に基づいて、予習・復習を行うことが期待されます。

1  イントロダクション
2  政治とは何か?
3  どうして政治でなければならないのか?
4  政治はどこにあるのか?
5  政治に理想論は必要か?
6  どうやって決めたら納得できるのか?:①リーダーが決める
7  どうやって決めたら納得できるのか?:②自由に意見を伝える
8  どうやって決めたら納得できるのか?:③「関係者」を集める
9  どうやって決めたら納得できるのか?:④代表を選ぶ/代表が決める
10 どうやって決めたら納得できるのか?:⑤みんなが参加して決める
11 どうやって決めたら納得できるのか?:⑥話し合って決める
12 どうやったら政治に関わることができるのか?
13 まとめ 

 前半では、全体として「政治とは何か?」について理解を深めます。そこでは、政
治を「集合的な意思決定」として定義したうえで、そのような定義が持つ意味につい
て説明していきます。
 後半では、上記の「政治」概念に基づき、その複数の方法について説明していきま
す。そこでは、政治には複数の行い方があること、それゆえ、選挙する=代表を選ぶ
ことは、あくまで政治の一つの行い方に過ぎないこと(だからといって、重要ではな
いということではない)ということを伝えます。

●成績評価の方法

基本的に学期末試験で評価します。ただし、講義中に何度か配布するレスポンス・ペーパ
ーの提出状況を補助的に考慮します(詳しくは初回授業で説明します)。履修取り下げ届
を提出する必要はありません。定期試験の欠席者は、「欠席」とします。

●教科書

使用しません。代わりに、比較的詳細な講義レジュメ(ハンドアウト)を配布します。

●参考書

全体に関わるものとして、杉田敦『政治的思考』(岩波新書、2013年)、ジェリー・スト
ーカー『政治をあきらめない理由』(岩波書店、2013年)。本講義での「政治」について
は、田村哲樹・松元雅和・乙部延剛・山崎望『ここから始める政治理論』(有斐閣、2017
年)の第2章「政治とは何か?」。それ以外は、講義中に適宜紹介します。

●注意事項

 文系の授業で扱うのは、人々が作り出す「社会」のありかた(または、「社会」が作り
出す人々のありかた)です。その意味で、本講義も、「社会」に関心をもって履修するこ
とを期待します。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)




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