●本授業の目的およびねらい
ストレスという用語が日常で頻繁に用いられるようになって久しい。しかし、ストレスが意味する内容は幅広く、また日常でストレスを感じずに生活することは困難である。よって、ストレス自体を無くすのではなく、ストレスと上手く付き合い、理解を深めていくことは、日常生活を送る上で有益なことと思われる。この授業では、心理学的観点からストレスに接近し、個人内のみならず家族やコミュニティといった社会的文脈にまで拡張したテーマを扱う。心理学的観点からのストレス・モデルを理解し、各自が日常生活に応用する手掛かりを得ることを到達目標とする。
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●履修条件あるいは関連する科目等
本講義のテーマに興味、関心をもち、主体性をもって学ぶ意欲があること。
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●授業内容
前半ではストレス学説を中心とした心理学的ストレス・モデルやライフイベント、心身との関連から検討する。後半では家族や組織、コミュニティといった社会的文脈との関連、さらには、心理的危機の理解や対応、支援、そしてストレスマネジメントといった実践的な側面から理解を深めていく。具体的には以下のテーマに沿った進行を予定している。 1.イントロダクション 2.ストレスとは何か 3.ライフイベントとの関連 4.心身との関連① 精神的ストレス反応 5.心身との関連② 身体的ストレス反応 6.個人的特性 7.コーピング 8.家族とストレス① 家族ライフサイクル上の諸問題 9.家族とストレス② ストレス関連疾患 10.家族とストレス③ 家族支援の実践 11.心理的危機の理解① 学校、職場 12.心理的危機の理解② 災害 13.心理教育 14.ストレスマネジメント 15.まとめ
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●成績評価の方法
授業を5回以上欠席した者は「欠席」とする。毎回の小レポート(50%)、期末のレポート試験(50%)、その他、授業外の研究参加に関するレポートも加点対象として総合的に判断する。なお、学期途中で履修を取り下げる場合、担当教員の許可を必要とする。
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●教科書
使用しない。必要に応じて資料を配布する。
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●参考書
各回のテーマに沿って、授業内で適宜紹介する。
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●注意事項
受講に当たっては、各回のテーマに即した内容の資料や文献を配布、提示するので、それらを読んで復習や予習に役立てること。授業時間以外では、心理学に関する実験や調査に積極的な参加を求める。心理学研究を体験し、研究方法や課題に関する理解を深める。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
受講する皆さん自身が授業で扱うテーマを身近な事象に当てはめて考察し、自己理解、そして他者理解を深める手掛かりになればと思います。
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