2018年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20180022141

●科目区分
文系基礎科目

●科目名
国際関係論
●主担当教員名
福島 崇宏

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅱ期
火・1
●対象学部
情(自然・コン)・理・医・農



●本授業の目的およびねらい

本授業では、グローバル時代の国際関係を理解する上で必要な基礎知識(歴史的背景・国際関係理論など)の習得を第一目標とする。中世ヨーロッパでは、国家を軸に国際関係が形成され、国家間の関係をいかにして良好に保つかということが最大の焦点であった。それが、二つの世界大戦を経て国際連合を始めとする国際機関や多国籍企業、さらにはNGO(非政府組織)など、さまざまなアクター(主体)が登場し、国際社会は多元化、多極化の時代を迎えた。授業では、身近に起きている国際問題についても適宜解説を加え、受講者が主体的に国際問題を考える機会を提供する。

●履修条件あるいは関連する科目等

授業に積極的に出席することはもとより、授業の最後に時折提出を求める小レポートに対して熱意を持って取り組むことが履修の最低条件である。また、テレビや新聞などで報じられる国際報道に対しても日頃から目配りすることが必要である。

●授業内容

授業は基本的に講義形式で行う。必要に応じてグループ・ディスカッションを取り入れる。授業内容の理解度を測るために、授業の最後に不定期で小レポートを課す。なお、15回の授業内容は以下の通り進めることにしているが、受講者の理解度に配慮しながら進めるので多少前後することがある。

 1.国際関係論を学ぶに当たって ◇私たちの生活と国際関係
 2.国際関係のあゆみ[国際関係史] ① ヨーロッパ近代国家の誕生
 3.国際関係のあゆみ ② 2つの世界大戦―兵器の近代化、そして総力戦へ
 4.国際関係のあゆみ ③ 冷戦からポスト冷戦へ
 5.国際関係の諸理論 ① パワーと国益(力による平和)
 6.国際関係の諸理論 ② 安全保障(日米安保体制)
 7.国際関係の諸理論 ③ 対立と協調/規範と制度(話し合いを重視した平和)
 8.国際関係と体制 ① 政治体制・外交交渉(領土問題)
 9.国際関係と体制 ② 国際連合・国際機関と国際法
 10.国際関係と体制 ③ 地域主義の深化
 11.国際関係の諸課題 ① 大量破壊兵器(核・化学・生物兵器)の拡散
 12.国際関係の諸課題 ② 新しい戦争(テロリズムの台頭と不安定化する世界)
 13.国際関係の諸課題 ③ グローバリゼーション(地域統合/経済統合)
 14.国際関係の諸課題 ④ 地球環境問題(地球温暖化/生物多様性)
 15.試験及び講評・解説等
 
準備学習
 授業前:教科書の該当部分を精読する。
 授業後:白地図やノートを活用して授業で取り上げた内容を整理する。
※参考文献などは授業中に適宜指示する。

●成績評価の方法

授業の最後に提出する小レポート(40%)と、期末試験(60%)で評価する。 履修取り下げにあたり、履修取り下げ届を必要としない。期末試験を受験しなかった場合の評価は「欠席」とする。

●教科書

家正治、岩本誠吾、桐山孝信、戸田五郎、西村智朗、福島崇宏『国際関係〔全訂版〕』世界思想社、2014年。ISBN: 978-4-7907-1640-2

●参考書

主要参考書を以下に挙げておくので、適宜活用されたい。・村田晃嗣、君塚直隆、石川卓、栗栖薫子、秋山信将『国際政治学をつかむ【新版】』有斐閣、2015年。ISBN: 978-4-641-17722-2・田中明彦、中西寛『新・国際政治経済の基礎知識【新版】』有斐閣、2010年。ISBN: 978-4-641-18387-2

●注意事項

授業中の私語や騒音など他の受講者の妨げとなるような行為を禁止する。また、授業開始後の入室は、交通機関の遅れなどやむを得ない場合を除いて遠慮頂きたい。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

国際問題は私たちの日常生活からかけ離れた難しいものだと思っている受講生も少なくはないと思う。とりあえずは社会常識として頭に入れておけばよいと考えている人も多いだろう。だが、ニュースで話題になっている国際問題は、私たちの日常生活にも大きな影響をもたらす。たとえば、原油の価格が高騰すると車や二輪車の燃料であるガソリンの価格が上がる。さらに私たちが身につけている衣料品の多くが石油製品でできているため、値段が高騰するとともに品薄になる可能性もある。日本は資源に乏しいため、国際情勢の変化による影響を受けやすい。
このように、私たちの身近なものから国際問題を考えることで難しいと思っていた国際関係が少しでも見通せるようなきっかけを本授業では提供したいと考えている。大学の授業は自らが主体的に考え行動しなければ誰も後押しをしてくれない。この授業を通して自らが積極的に学ぶ姿勢を養って欲しいと願うところである。


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