2017年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20170015232

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
化学基礎Ⅰ
●主担当教員名
波多野 学

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅰ期
金・2
●対象学部
工(化生)



●本授業の目的およびねらい

化学は、化学物質の性質、構造ならびにこれら物質相互の間の化学反応を研究する学問である。個別の化学的知識を体系化し、基礎的理解を深めるために、物質の構造と性質ならびに化学変化についての理論的基礎を学ぶ。1)現代における化学基礎の重要性とその背景にある実験的および理論的な根拠、2)原子の構造ならびに集積された化学知識の体系である周期表が原子の構成原理から導かれる帰結であること、3)分子の構造と化学結合の生ずる理由や分子構造の決定の原理を、量子化学的な立場から基礎的範囲を理解出来ることを到達目標とする。

●履修条件あるいは関連する科目等

バックグラウンドとなる課目:高校での化学と物理。工学部の学生を対象とする。


●授業内容

1.はじめに
  化学基礎とは、高校の化学と大学の化学
2.分子運動論を除く気体の性質
3.凝集体の構造と性質
  結晶、原子・イオンの構造
4.原子の構造
  電子と原子核の発見、ラザフォードの原子模型とその矛盾
  ボーアの水素原子模型とそれを導く仮定、原子スペクトル
  原子の波動性とシュレーディンガー方程式、量子数と原子軌道
  多電子原子と周期律(原子の構成原理、原子の電子配置)
5.化学結合
  2原子分子の分子軌道法による取り扱い、結合性軌道と反結合性軌道
  シグマ結合、パイ結合、軌道の混成
  電気陰性度、電気双極子モーメント、水素結合、DNA
6.分子構造の決定法
  分光分析法、エックス線回折法、核磁気共鳴法、質量分析法等

中間試験40点、期末試験40点、出席20点を評価の基本とする。60点以上を合格。いずれかの素点が10点以下の場合、総合点によらず再試験または不合格の場合がある。中間・期末・レポートとは別に、加点目的のレポート課題を出すことがある。

教科書は授業開始時から必携。参考書は購入してもしなくても良く、授業の進捗に合わせて、必要に応じて購入判断すればいい。

●成績評価の方法

学期途中で履修の意思がなくなった場合、履修取り下げ届を提出する必要がある。中間試験、期末試験、出席点、レポート点などで評価。60点以上を合格。素点が10点以下の場合、総合点によらず再試験または不合格の場合あり。詳細は授業内容の項目を参照。

●教科書

「理工系学生のための化学基礎」 野村・川泉共編 学術図書出版社、ISBN978-4-7806-0351-4

●参考書

「演習で納得 理工系学生のための化学基礎」学術図書出版、ISBN978-4-7806-0355-2
「アトキンス 一般化学(上)(下)」東京化学同人、ISBN978-4-8079-0854-7、ISBN978-4-8079-0855-4


●注意事項

学部授業との兼ね合いから本講義の2年次での再履修が不可能となる場合がある。他学部向け化学基礎1による再履修は認められていない。 講義内容や情報伝達のためにNUCTを利用する。特に開講期間中および再試験実施期間は、必要に応じて随時チェックすること。NUCTでのみ伝達している情報があるので十分注意すること。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

 化学の知識を使わずに、最先端の科学(サイエンス)や技術(テクノロジー)の面白さや不思議さを理解し、説明することは難しい。理系の大学生活 の勉学の醍醐味は、なんと言っても今まで味わったことの無い学部4年時からの研究室生活にある。そこでは世界の最先端に触れる学問・研究の面白さを身を もって経験することになる。まずはその机上準備として、理科全般の総合力に通じるものの理や考える力など、土台となる化学の基礎を幅広く学習する必要がある。化学の基礎としては、物理化学、量子化学、有機化学、無機化学があげられる。化学基礎1では、化学の基礎中の基礎である「原子の構造」・「周期表」を深く理解することが目的の一つである。物理的な内容を加えて、初めて学ぶであろう量子化学の内容を多く含んでいる。暗記で通り過ぎた高校化学の当該分野と異なり、大学ならではの、新しいものの見方や初歩の考え方を通して、化学を学ぶ基礎力を養ってほしい。授業終了後や平日の質問、研究室訪問(工学部1号館720号室)なども歓迎する。
 例年、評価方法についての問い合わせが大変多いが、本シラバスに記載のとおりである。教科書の内容は当初大変平易であるが、化学基礎1の範囲における後半は、量子化学を含む慣れない難しい内容を多く含むようになる。こうしたことから、中間試験で大変良い成績でも、油断したあまり期末試験の成績が急降下する者が多く見られる。授業の内容が理解出来るようになるには、授業時間だけでは足りない。内容のウェイトに応じて、的確に勉強量を変化させ、こまめにかつ十分に復習する必要がある。



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