●本授業の目的およびねらい
本講義では大学生の初年次教育として必要な精神医学関連の知識を獲得することを目的とする。それは、自身が精神的に健康な大学生活を送るために必要なだけではなく、精神的問題に直面した周囲の人々に対する無用な差別へと至らないようにするためでもある。精神医学関連の知識というのは、最先端知見ももちろん重要であるが、精神医学の過去の歴史も知識として欠かすことはできない。具体的な病態としては、特に大学生に関連する、自閉症スペクトラム障害、統合失調症、「ひきこもり」などを取り上げる予定である。
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●履修条件あるいは関連する科目等
関心のある学生なら誰でも歓迎で履修条件は特に設けていない。精神医学は、もちろん学校保健の一分野であるが、それに留まらず、時代の文化や社会の影響を受けやすい学問であり、知的好奇心の強い学生なら誰でも構わない。
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●授業内容
まず、第一回と第二回の講義で、健康スポーツ科学の共通授業を行った上で、精神医学への導入として、精神と身体、大学生の身の回りに起きうる事態、専門的対応について手短に説明する。第三回目の講義では、精神医療史 精神医学史について、歴史から精神医学を捉える重要性について説明する。第四回の講義では、現代において確立した精神疾患の分類について、器質性精神障害、内因性精神病、発達障害、神経症、パーソナリティ障害などを具体的に取り上げる。第五回と第六回の講義では、現代に特異的な精神医学上の変化として、統合失調症の軽症化、「うつ」の外延の不明瞭化、広汎性発達障害への注目、ひきこもりの増加 青年の自殺問題などを取り上げる。第七回と第八回の講義では、精神医学に関連する映画鑑賞を行い、第九回の講義では、その映画の内容について、教員から説明を行い、学生間でのディスカッションを行う。第十回の講義では、精神障害と罪の善悪の関係が問われることになる司法精神医学について講義を行う。第十一回以降の講義では、精神医学の治療全般についてできる限り説明を行い、具体的に精神療法、精神分析、森田療法、認知行動療法について取り上げる。以上が最低限行う予定の内容であるが、時間が許せば、学生からの精神医学に関する質問を受け付け、それについて答えていく予定である。
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●成績評価の方法
履修取り下げ制度を採用する。 成績は、レポートと期末試験の総合点で評価する。
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●教科書
特になし
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●参考書
特になし
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●注意事項
特になし
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
特になし
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