2017年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20170024121

●科目区分
理系教養科目

●科目名
自然環境と人間
●主担当教員名
竹本 さやか

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅱ期
木・1
●対象学部
情(自然・コン)・理・医・農



●本授業の目的およびねらい

内外の環境を検知し環境変化や環境ストレスに応答することは生命の維持に必須でありその破綻は疾患に結び付く。本講義前半は、脳神経系による外環境の認知と適応を中心として構成し、「脳・神経系の働きを学ぶ」、「病気からみた脳科学」を、後半は、全身を構成する臓器、細胞、ゲノムに焦点を当て「肥満を科学する」「ゲノムと環境」をテーマとして取り上げる。4つの大きなテーマの基に基礎から最新の話題、最先端の研究まで幅広く紹介する。講義の過程において、適切な情報ソース(文献・ウェブサイトなど)を提示することにより、自律的情報収集能力、情報処理能力、科学的思考を伸ばす。

●履修条件あるいは関連する科目等

特になし(受講者は高校生物程度の基礎知識を持つことが望ましいが、高校における履修歴は必須ではなく、本講義に興味を持って出席することが必要と思われる。)

●授業内容

脳・神経系の働きを学ぶ―
1.脳、ニューロン、シナプス
2.脳の情報処理 目から脳へ、視覚を例に学ぶ
3.柔らかい脳のしくみ(1)―学習、記憶、神経細胞の変化
4.柔らかい脳のしくみ(2)―情動と脳、その障害
病気からみた脳科学―
5.脳と心の病気(1)―神経の情報伝達と様々な精神疾患
6.脳と心の病気(2)―依存症
7.脳と心の病気(3)―アルツハイマー病
8.脳の病気のなぞを解く:疾患モデル動物を使った研究
肥満を科学する―
9.肥満は万病の元?
10. 糖尿病はなぜ怖い?
11.炎症は諸悪の根源か?
ゲノムと環境―
12.ゲノムを安定に維持する
13.ゲノムの異常と病気
14.遺伝子検査について
15.試験及び講評

神経系を構成する細胞群の役割とその変化について様々な身近な例に学ぶ。更に疾患からみた脳機能制御やその破綻のメカニズム、モデル動物を使った精神・神経疾患研究の紹介を通じて学び、病気からみた脳科学の理解を深める。また、肥満やゲノムといった、近年研究が急速に進む研究分野を例に、全身を構成する臓器や細胞が生体の恒常性を維持する仕組みを理解する。

●成績評価の方法

・試験60点出席点40点の合計100点満点で評価(試験は4分野から出題され、各15点で合計60点満点、出席点は加重採点方式で1~2回欠席があっても満点をとることが可能)。・履修取り下げ制度を採用する。・試験を受験しないものは「欠席」とする。

●教科書

特になし

●参考書

特になし

●注意事項



●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

前半では、脳や神経の働きについて、視覚、記憶、情動など身近な例を基に、分かりやすく解説します。また、脳と心の病気(精神・神経疾患)についての理解を深めます。後半では、肥満、ゲノム安定性について取り上げ、生体の恒常性維持を可能とする仕組みとその破綻による疾患理解を深めます。


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