2017年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20170033314

●科目区分
文系教養科目

●科目名
表象と文化
●主担当教員名
周藤 芳幸

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅲ期
水・3
●対象学部
工学部



●本授業の目的およびねらい

 心または意識を現前化する媒体を表象と定義するならば、古代ギリシア世界では彫像こそがもっとも豊かな表象として社会的に機能していたことが知られています。そこで、この講義では、古代ギリシア社会における彫像の機能を多角的に検討することにより、エージェンシーとしての彫像をめぐる諸現象を分析、把握する総合的な判断力と思考力を身につけることを目指します。

●履修条件あるいは関連する科目等

歴史学

●授業内容

古代ギリシアの彫像文化
 古代ギリシアの都市や聖域には、さまざまな機会に建立された神々や人間の彫像が立ち並んでいました。これらの彫像は、かつては美術史の研究対象とされていましたが、現在では空間と結びついて歴史を「語る」存在として、表象の機能を考察するための重要な手がかりと考えられるようになっています。この授業では、具体的に彫像からどのように表象と文化について考えることができるのかを考察していきたいと思います。

1.エージェンシー論の射程
2.古代ギリシアの景観と環境
3.古代ギリシア史の流れ
4.史資料の世界
5.エーゲ海先史時代の彫像文化
6.前古典期の聖域と祭神像
7.私人肖像彫刻の発展
8.アテネ民主政の成立と僭主殺害者像
9.古典期アテネにおける彫像建立の忌避
10.公共建築物と彫刻
11.コノンの像と肖像彫刻の復権
12.アレクサンドロス大王の像
13.ロドスの巨像
14.初期ヘレニズム時代の王と彫像
15.古代ギリシア文明と彫像

予習の手掛かりとなる文献については、下記の参考書の欄を参照してください。

●成績評価の方法

毎回の授業に際して提出するリアクション・ペーパーの内容(40%)
期末試験の成績(60%)
履修を取り下げる場合は、履修取り下げ届を提出してください。

●教科書

教科書は使用しませんが、必要な史料はプリントで配布します。

●参考書

周藤芳幸『古代ギリシア 地中海への展開』京都大学学術出版会 2016 ISBN4-87698-816-1
ヘロドトス『歴史』岩波文庫
パウサニアス『ギリシア案内記』岩波文庫

●注意事項

古代文化への関心をもって授業に臨んでください。質問があれば、直接連絡をとっていただいて構いません。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

 文学部で西洋古代史を担当している周藤芳幸です。専門は、ギリシア考古学と東地中海の文化交流史です。この講義を通じて、少しでも皆さんに古代ギリシア文明の魅力をお伝えできればと願っています。
 古代ギリシアの彫像は、美術館の展示品として作られたわけではありません。この授業では、彫像をめぐって、それがいかなる理由から建立され、いったん建立された彫像が、今度は独立した主体(エージェンシー)として、それを見る者にどのような歴史を語り継がせていったのかを探究したいと考えています。
 参考書としてあげたヘロドトスとパウサニアスの著作中には、彫像への言及が豊かに含まれています。主体的な課外学習のために活用するようにしてください。


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